NEWS お知らせ

2013年03月

2013.03.01
ムコスタ点眼液UD2%について
先日、大塚製薬さんのご協力のもと、
ムコスタ点眼液についての勉強会がありました。
最近、テレビでも取り上げられ、話題となったお薬ですが、
皆さんご存じですか
          ぶた
ムコスタ点眼液UD2%は、ドライアイ治療剤です。

       
ムコスタ   バンザイ
まず最初にドライアイについてお話しましょう。
                        くま本
近年、コンピュータ作業の増加、エアコンなどによる室内乾燥、
コンタクトレンズや屈折矯正手術の普及などにより、
ドライアイ患者さんが増えています。
日本では約800万人の患者さんがいると推定されています。

『涙』は、「油層」「水層」「ムチン層」の3層からなっており、
それぞれ大切な役割を担っています。
油層」は、水分の蒸発を防ぐ
水層」は、目の表面の乾燥を防いだり、目に栄養分を運んだりする
ムチン層」は、水層と眼の表面の間をとりもつ
この3層のバランスが崩れることによって、
眼の表面・角結膜上皮に障害が起き、
ドライアイが生じます。



【どんな症状がでるの?】
眼が乾く、
ゴロゴロする
かすむ
まぶしい
以上のような不快感程度の症状から始まり、
感染症やアレルギーなどの炎症が起こりやすくなったり、
視力低下や眼痛を生じることもあります。
【ドライアイの治療】
現在のところ完全に治す治療法はありません。
治療の中心は点眼です。
油層・水層・ムチン層を正常に近づけることが治療の第一です。
人工涙液やヒアルロン酸ナトリウムの点眼、
これに加えてジグアスを使うのが今までの主流な治療法でしたが、
今年に入り、角膜及び結膜のムチン産生を促進し、
涙の質を正常化させ、
また、角膜と結膜の傷を修復させる点眼液が発売されました。
これが「ムコスタ点眼液」です。
【ムコスタ点眼液の作用機序】
ムコスタは、角膜と結膜に作用し、涙を構成しているムチンの産生を増やすことで、
涙液を質的に改善します。
すなわち、涙の土台からドライアイを治療する薬剤です
①結膜・角膜のムチン産生促進作用
②角膜・結膜上皮障害改善作用
③角膜上皮細胞増殖作用
④コブレット細胞数増加作用  
(ゴブレット細胞とは、結膜上皮に存在し分泌型ムチンを産生・分泌する)
⑤抗炎症作用
 
このようなことから、
従来の涙の成分を補い保つ点眼液とは
全く異なる作用をもった薬なのです。
何よりも、自覚症状改善効果が高く、
異物感・乾燥感・眼痛などの
様々な自覚症状を速やかに改善し、その効果は長続きするという
試験報告があります。
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従来の治療では満足されない患者さんにも
有用であり、期待できる薬だと思います。 
【剤形】
白色の水性懸濁点眼剤です。
1回使用タイプの製剤であり、保存剤を含有していません
点眼することで、性質上、霧視や苦味といった副作用が
言われていますが、それ以上に症状改善を実感できるので
中止例が少ないようです。
このことからも、とても良い薬だと思います。
苦味については、
点眼後、目がしらを押さえることである程度予防できますよ
また、点眼時の一時的な霧視は心配ないです。
かすみは白色の懸濁液のため目の前が白くなることが原因と考えられ、
多くの場合数分で、長くても10分程度でよくなります
               
ドライアイで辛いと感じている方は、
是非ご相談下さい。
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