眼科新情報
テクニスオプティブルー
白内障手術の際に使う眼内レンズの一つです。
≪エイエムオージャパン株式会社より≫
眼内レンズは、近年、極小化し、開発改良が進んでいます。
単に『見える』ではなく、『より良く見える』、見え方の質を考える時代になりました。
今回、3月3日発売となるこの眼内レンズは、
プリロード型で、レンズがインジェクターにセットされているものです。
そのため、レンズが清潔のまま眼内に挿入できます。
とても魅力的な眼内レンズです。
この眼内レンズの特徴についてお話ししましょう
新登場となる眼内レンズ「テク二スオプティブルー」は、
暗所視やサーカディアンリズム同調に重要な役割を果たす青色光を透過し
網膜への影響が懸念される短波長領域の光(UV、紫色光)を選択的にカットするという
新しいコンセプトをもとに開発されました。
また、
グリスニング発生の低減や後発白内障(PCO)の抑制などに優れたテクニステクノロジーが搭載された
非球面着色眼内レンズです。
患者さまのQOV(クオリティオブビジョン)およびQOL(クオリティオブライフ)の向上を目指した製品です。
【製品名】
テクニス オプティブルー ワンピース
【主な製品特長】
• サーカディアンリズム同調に重要な役割を果たす青色光を透過させ、UVと紫色光をカット
• グリスニングの発生が少ない光学部素材
• 製品の品質を保持するためにクライオレースカット製法を採用
• 眼全体の球面収差をほぼゼロに低減する光学部デザイン
• 後発白内障(PCO)抑制に優れたPROTEC 360°バリアエッジデザイン
• Tri-Fix デザイン(光学部と支持部の3 点で固定)による長期にわたる安定性
最新の情報に目を見張りながら、
当院でも、より良いものを、皆様に提供できるよう、
取り組んでいきたいと思います。
抗アレルギ-点眼薬『アレジオン 』登場
新年、明けましておめでとうございます。
参天製薬さんより、抗アレルギーの新薬が発売開始となりました。
【作用】
ヒスタミンH1受容体拮抗作用とミディエーター遊離抑制作用の2つの
作用を有する点眼薬です。
痒みや充血を抑えるお薬になります。
【使用方法】
1日4回点眼
アレジオンは、涙液に近い液性をもちます。
そのため、刺激性が少ないのが特色です。
また、アレジオンは、角膜上皮細胞に対する障害性も低いという報告もあります。
(目の表面を傷めにくいです)
ドライアイの方や、コンタクトレンズ装用者など、
眼表面が傷みやすい状態にある方には、
おススメしやすいお薬ではないでしょうか。
例年、2月頃から花粉が飛散し始めると言われています。
花粉症のある方は、その2週間前から点眼を始めると有用です。
花粉症のある方は、早めに対策をとりましょう。
アレジオンが発売されたことで、選択肢も増え、
痒みでつらい思いをされている方には、
嬉しい薬です。
お気軽にご相談ください。
今年もよろしくお願い致します。
先日、大塚製薬さんのご協力のもと、
ムコスタ点眼液についての勉強会がありました。
最近、テレビでも取り上げられ、話題となったお薬ですが、
皆さんご存じですか
ムコスタ点眼液UD2%は、ドライアイ治療剤です。
まず最初にドライアイについてお話しましょう。
近年、コンピュータ作業の増加、エアコンなどによる室内乾燥、
コンタクトレンズや屈折矯正手術の普及などにより、
ドライアイ患者さんが増えています。
日本では約800万人の患者さんがいると推定されています。
『涙』は、「油層」「水層」「ムチン層」の3層からなっており、
それぞれ大切な役割を担っています。
「油層」は、水分の蒸発を防ぐ
「水層」は、目の表面の乾燥を防いだり、目に栄養分を運んだりする
「ムチン層」は、水層と眼の表面の間をとりもつ
この3層のバランスが崩れることによって、
眼の表面・角結膜上皮に障害が起き、
ドライアイが生じます。
【どんな症状がでるの?】
眼が乾く、
ゴロゴロする
かすむ
まぶしい
以上のような不快感程度の症状から始まり、
感染症やアレルギーなどの炎症が起こりやすくなったり、
視力低下や眼痛を生じることもあります。
【ドライアイの治療】
現在のところ完全に治す治療法はありません。
治療の中心は点眼です。
油層・水層・ムチン層を正常に近づけることが治療の第一です。
人工涙液やヒアルロン酸ナトリウムの点眼、
これに加えてジグアスを使うのが今までの主流な治療法でしたが、
今年に入り、角膜及び結膜のムチン産生を促進し、
涙の質を正常化させ、
また、角膜と結膜の傷を修復させる点眼液が発売されました。
これが「ムコスタ点眼液」です。
【ムコスタ点眼液の作用機序】
ムコスタは、角膜と結膜に作用し、涙を構成しているムチンの産生を増やすことで、
涙液を質的に改善します。
すなわち、涙の土台からドライアイを治療する薬剤です
①結膜・角膜のムチン産生促進作用
②角膜・結膜上皮障害改善作用
③角膜上皮細胞増殖作用
④コブレット細胞数増加作用
(ゴブレット細胞とは、結膜上皮に存在し分泌型ムチンを産生・分泌する)
⑤抗炎症作用
このようなことから、
従来の涙の成分を補い保つ点眼液とは
全く異なる作用をもった薬なのです。
何よりも、自覚症状改善効果が高く、
異物感・乾燥感・眼痛などの
様々な自覚症状を速やかに改善し、その効果は長続きするという
試験報告があります。
従来の治療では満足されない患者さんにも
有用であり、期待できる薬だと思います。
【剤形】
白色の水性懸濁点眼剤です。
1回使用タイプの製剤であり、保存剤を含有していません。
点眼することで、性質上、霧視や苦味といった副作用が
言われていますが、それ以上に症状改善を実感できるので
中止例が少ないようです。
このことからも、とても良い薬だと思います。
苦味については、
点眼後、目がしらを押さえることである程度予防できますよ
また、点眼時の一時的な霧視は心配ないです。
かすみは白色の懸濁液のため目の前が白くなることが原因と考えられ、
多くの場合数分で、長くても10分程度でよくなります
ドライアイで辛いと感じている方は、
是非ご相談下さい。
花粉症とコンタクトレンズについて
今年も花粉の季節がやってまいりました。
2013年のスギを含めた花粉の飛散数は、2012年と比較すると、
2~5倍になると見込まれています。
花粉症では、鼻水・鼻づまりなどの鼻の症状の他、
眼のかゆみや充血などの眼症状に悩まされる方が多く、
特にコンタクトレンズを装用している方にとってはつらい時期になります。
花粉飛散時期には、メガネの装用とコンタクトレンズ装用中止が良い
のすが、調査によると、飛散時期であってもコンタクトレンズの装用を
希望する方が多いことが明らかになっています。
<花粉飛散時期におけるコンタクトレンズ装用には
初期療法とコンタクトレンズの選択が重要>
point 1
初期療法が大切
花粉飛散時期をできる限り快適に過ごすためには、
アレルギー症状を軽くすることが重要です。
花粉飛散が予想せれる約2週間前から抗アレルギー点眼薬を
使用することを
「初期療法」といい、これが有用です。
初期療法により、アレルギー症状を軽くすることができれば、
コンタクトレンズの装用を継続することも可能になります。
point 2
アレルゲンを回避
花粉飛散時期においてもう一点重要なのが、
アレルゲンを回避することです。
アレルゲンを回避するためには、
コンタクトレンズに花粉を付着させない、残さないことです。
そのためには、花粉が付着したレンズを、
毎日新しいレンズに交換することができる
1日使い捨てタイプのコンタクトレンズへ変更することが有用です。
さらに、乾燥しにくいタイプのコンタクトレンズが望ましく、
シリコーンハイドロゲル素材の1日使い捨てタイプのコンタクトレンズの選択がおすすめです。
現在、ジョンソン&ジョンソンから発売されている
「1デイアキュビュートゥルーアイ」のみとなりますが、
とても装用感の良いコンタクトレンズです。
オススメですよ。
今から花粉対策をして、花粉の時期を乗り越えましょう
明けましておめでとうございます。
さっそくですが、乱視補正(トーリック)単焦点眼内レンズについてお話しましょう。
乱視補正(トーリック)単焦点眼内レンズとは・・・
白内障手術をすると、人工のレンズを眼内に入れます。
そのレンズの種類のひとつに
乱視補正(トーリック)単焦点眼内レンズがあります。
通常の単焦点レンズの場合、
乱視矯正ができないので、手術後に近視や遠視の矯正はできても、
乱視はそのまま残ってしまいます。
そのため、強い乱視がある場合、
乱視矯正のメガネが必要になるのです。
この時に、乱視補正(トーリック)単焦点眼内レンズを使用していると、
白内障手術と同時に乱視矯正もできるので、
裸眼視力は良くなり、メガネが必要となる可能性も低くなるのです。
乱視が強い方には、この「乱視補正(トーリック)単焦点眼内レンズ」がお勧めです。
保険適応のレンズでもあります。
ただし、その適応については十分に考慮する必要があります。
【適応とならないのは・・・ 】
・強度近視のある場合
・不正乱視
・眼底に疾患のある場合
その他、目の状態によっては、通常レンズの使用の方が望ましいことも
あるので、医師と相談の上、選択しましょう。
当院で、トーリック眼内レンズを使用した患者様に
感想をお聞きしましたところ・・・
『メガネなしで、とってもよく見えるようになった』
と、大変喜んで頂きました。
今年も、皆様に心のこもった温かい医療が提供できるよう
スタッフ全員で取り組んでいきます。
よろしくお願い致します。
平成25年1月25日(金)~26日(土)は、
日本眼科手術学会への参加のため
休診させて頂きます。
ご迷惑をおかけしますが、宜しくお願い致します。
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