11月12日(金)~14日(日)にかけて、神戸で行われた
第64回日本臨床眼科学会に参加しました。
お休みの間、大変ご迷惑をおかけしました。
学会では、眼科医療に携わる多くの関係者が参加しており、
それぞれの施設での取り組みや臨床報告を聞くことができました。
また、各施設の医療に対する熱い思いに触れることもあり、
多くの刺激を受け、気持ちが高まりました。
内容としては、白内障や緑内障をはじめ、
ドライアイ、コンタクトレンズ、眼鏡処方、糖尿病など・・・
幅広い分野での講演があったのですが、
中でも、白内障手術への取り組みは印象深かったです。
白内障手術の合併症の一つに「眼内炎」があります。
当院で行っている予防法について紹介しましょう。
①手術前点眼・軟膏の使用
抗菌力の強い薬を3日前から使います。
②手術前に眼脂培養検査
(眼に潜む菌の有無・種類の検査)の実施
眼に合った効果的な薬を選択します。
③手術前の眼の消毒は、院長自らが行います
最も有効でかつ安全な消毒法を取り入れています。
④手術後の点滴・内服
目薬では効果の薄いマイボーム腺にひそむアクネ菌などには、点滴や内服での全身投与が有効とされています。
⑤手術後の点眼
手術直後に抗菌力の強い薬を使用します。また、翌日より、薬の効果を考え、いくつかの目薬を組み合わせて使用します。
眼内炎の発症を限りなくゼロに近づけることは、
当院のこだわりであり、日々継続していることです。
今回学んだことを生かして、今後も引き続き取り組んでいきますね。
また、緑内障についても、治療に有用な
点眼薬について学ぶことができました。
以前にブログでも紹介したことがありますが、今年新しく登場した
ザラカム、デュオトラバ、コソプトなどの配合剤です。
配合剤とは、二つの薬を1つにした薬で、
以下のような利点があります。
・点眼回数が少なくすむ
・点眼に要する時間が短縮する
・先に点眼した薬剤の洗い流しを防ぐことができる
・防腐剤による目の傷ができにくい
・経済的負担が軽くなる
このようなことをふまえて、今まで2剤を併用していた患者様には、
有用な点眼薬といえそうですね。
その他にも、最先端の医療についてたくさん学ぶことができました。
この学びをスタッフ間で共有し、
皆様に今以上により良い医療が提供できるよう、
「お一人 おひとりを大切に・・・」をもっとうに、日々精進していきます。
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