眼科新情報
アイファガン点眼薬について
年の瀬も押し迫ってまいりました。
いかがお過ごしでしょうか?
先日、千寿製薬さんのご協力あり、目薬についての勉強会がありました。
その中で、最近新発売となった緑内障の目薬についてお伝えしましょう。
<アイファガン >
アイファガンは緑内障・高眼圧症治療薬です。
主成分は、プリモニジン。
緑内障治療薬の中で、唯一のα2受容体作動薬です。
どの緑内障治療薬とも併用可能。
全身性への影響が極めて少ない。(喘息や心疾患があっても使用可)
また充血も少なく、さし心地も良い。
BACフリー(防腐剤は亜塩素酸ナトリウム)
神経保護作用が期待される。
【用法・用量 】
1日2回、1回1滴
今回の説明を聞いて、
眼圧効果作用だけを見ると、
PG関連薬(キサラタン・トラバタンズ・ルミガン・タプロス・レスキュラ)よりも
劣りますが、
神経保護作用があるとのことをふまえると、魅力的な目薬だと感じました。
他の緑内障治療薬とも併用可能なため、
眼圧下降や神経保護を目的に、
セカンドラインとして、効果の期待できる薬と
考えられます。
より患者さんに寄り添えるよう、勉強を重ねていきたいと思います。
心配なこと、不安なことなどありましたら、
是非ご相談下さい。
皆様にとって、来年も素敵な一年になることを、
お祈り致します。
いよいよ本格的な寒さになってまいりました。
皆さん、白内障についてご存知ですか?
眼科に来院される年配の患者様が、
しばしば「私は、白内障があるんですか?」と口にされます。
中には、白内障があることに驚かれる患者様もいらっしゃいます。
白内障の大半を占める加齢性白内障は、
白髪や肌のシミと同じで、歳とともに誰にでも起こる変化で、
60歳代では60%以上、80歳を過ぎると、なんと90%以上の
人が生じてくるのです。
治療には大きく分けて、薬物療法と外科的治療(手術)があります。
今回は、白内障手術の歴史について少しお話しましょう。
進化し続ける白内障手術
昔の手術は、水晶体全体を取り出す手術だった為、
角膜を大きく切り開く必要があり、入院での手術が必須でした。
また、術後も厚い凸レンズのメガネによる矯正が必要となっていました。
眼内レンズが改良されて、切開創は年々小さくなってきました。
1980年代には11ミリ切開していたのが、
90年代には6ミリ、2000年代に入ると4ミリになり、
今ではわずか2~3ミリの切開で行えるようになりました。
さて、切開創が小さいと何がいいのでしょうか。
切開創が小さいことで、術後乱視が軽減でき、
術後の感染症を減少できます。
これによって、手術による眼への負担が減り、
安全性も高まりました。
白内障手術の方法・技術に加え、
機械・眼内レンズの進歩により、手術の適応も広がり、
比較的早い段階での手術も可能となったのです。
近年に至っては、術後視力がでるのが前提で、
見え方の質(QOV)が求められています。
当院でも最先端の手術を行っております。
お一人おひとりを大切に・・・安心、満足のいく手術を提供していきます。
今月末に名古屋で開催される日本眼科手術学会に参加してきます。
新しい情報を皆様に発信していけるよう、しっかりと学んできますね。
1月27日(金)~28日(土)
日本眼科手術学会総会への参加のため、
休診させていただきます。
ワンデイアキュビュートゥルーアイ&
メダリストフレッシュフィットのご紹介
1
9月13日より、
ワンデイアキュビュートゥルーアイの販売の
パワー範囲が広がりました。
まだまだ全パワーとまではいきませんが、
対象のパワーをご使用の方は、
是非変更してみてはいかがでしょうか?
【対象パワー】
BC900/-0.5~-6.0D
BC850/-0.5~-6.0D
-6.5D以上、またプラスレンズは、まだ出荷できない状態です。
ワンデイアキュビュートゥーアイは、
「世界発のシリコンシリコンハイドロゲル素材の
1日使い捨てコンタクトレンズ」です。
《特徴》
①裸眼時の約98%の酸素が瞳に届きます
②眼に有害といわれる、紫外線B波を約99%カットします
③毎日清潔な1日使い捨てレンズで、汚染リスクを軽減します
④うるおってなめらか裸眼のような快適さを確保できます
2
ボシュロムより、メダリストフレッシュフィットが
7月より登場しました
薄型デザインのシリコンハイドロゲルレンズであり、
限りなく裸眼に近い
フレッシュなフィット感を得ることができます。
メダリストプレミアを改良したもので、
装用感が良くなっています。
《特徴》
①レンズの薄型化によって、裸眼に近い快適さを提供します
②薄く丸みを帯びたエッジ形状により、
レンズが瞼に接触する機械的刺激を軽減します
③裸眼レベルの高酸素透過性
④レンズ表面のプラズマ加工により、
脂質などの汚れの付着を防ぎます
⑤非球面デザインにより、にじみ・ぼやけを軽減。
より優れた見え方を提供します。
現在、メダリストプレミアを使われている方は、
是非メダリストフレッシュフィットに移行してはいかがでしょうか。
コンタクトレンズには、
それぞれ一長一短あります。
皆様に合ったコンタクトレンズを提供させて頂きます。
お気軽にご相談下さい。お待ちしております。
日本アルコン株式会社より、
新しく、『ネバナック』という目薬が発売されました。
ネバナックは、非ステロイド性抗炎症点眼剤で、
手術後の炎症を抑え、痛みを緩和する作用があります。
日本アルコン株式会社の担当の方が勉強会を開催してくだり、
より詳しく学ぶことができたので、
皆さんにも御紹介しますね。
①プロドラッグ製剤
これは、狙った組織で、強力に効果を発揮できる薬
ということです。
また、副作用が少ないのも特徴です
②角膜への早い透過性
点眼後、速やかに眼の中に浸透していくので、
効果が速く現れます。
③白内障などの手術後に起こる合併症の一つである、嚢胞様黄斑浮腫(眼の奥の網膜が腫れ)の発症を著しく抑えます。
点眼後、懸濁性のため、1~3分程度ぼやけますが、
眼になじみ、吸収されると視界もスッキリしますので、
安心してご使用していただけます。
手術後の薬の選択肢が増えました。
皆様の眼の状態に合わせて、
適切なお薬を適切な時期に使っていきますね。
ご不明な点は、遠慮なくお問い合わせ下さい。
なお、この勉強会を開催して下さった、
日本アルコン株式会社さんに深くお礼申し上げます。
世界初の作用機序「ムチン/水分分泌促進作用」を持つ
ドライアイの治療薬
「ジクアス点眼液3%」
が参天製薬株式会社より発売になりました。
なんと、ドライアイの治療薬の発売は
ヒアレイン点眼液発売以降15年ぶりのようですよ。
それに伴い、当院でも先日
参天製薬株式会社さんを講師に迎え
「ジクアス点眼液について」 「ドライアイについて」
勉強会を開催しました。
まず、ドライアイについてみていきましょう。
ドライアイは、現代病とも言われており、
約2000万人の患者様がいらっしゃるといわれております。
しかし、まだまだ未治療の患者様が多いのが現状のようです。
ドライアイにもいくつかのタイプがあります。
「涙液減少型」・・・・・・ 涙の量自体が減少する。
「蒸発亢進型」・・・・・・ 涙が分泌されるものの水分の蒸発が多い。
「BUT短縮型ドライアイ」・・ 目の不快感が強いにも関わらず
ドライアイの診断基準ではドライアイと診断されない。
(※BUT=涙液層破壊時間)
近年ではの新しいタイプの患者様も増加しているようです。
これは若年層にも比較的多くみられるタイプです。
の主な症状としては、
非常に目が乾きやすく、目の表面の傷は軽度にも関わらず
乾燥感などの自覚症状が非常に強いのが特徴です。
そこで、今回このような症状に有用といえる
ジクアス点眼液について見ていきましょう。
ジクアス点眼液の作用
これまで、ドライアイには、主にヒアルロン酸を点眼
することで目の傷を治りやすくしたり、
目の潤いを保ったりする治療を行っていました。
ジクアス点眼液は、これまであったお薬とは全く違った効果を
持っており、直接目の細胞に働きかけて、
涙の成分の分泌を促すお薬です。
これまでドライアイの治療を受けられていても、症状がなかなか
よくならなかった患者様、BUT短縮型ドライアイのような強い症状
をもたれている患者様には効果が期待できそうですよ。
用法 点眼回数 1日6回
ジクアス点眼液が発売になったことからも
今後もよりよい治療薬を患者様に提供できるように
なるかと思います。
ご興味・ご質問のある方は院長・スタッフまで
お気軽にご相談下さいね。
なお、今回勉強会を開催してくださいました
参天製薬株式会社さんに、この場をお借りして
お礼申し上げます。
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