NEWS お知らせ

学会・講習報告

新年明けましておめでとうございます。
本年も院長・スタッフ一同、更なる向上を目指して、日々努力してまいります。
皆様どうぞよろしくお願い致します。
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第68回日本臨床眼科学会
早速ですが、昨年11月、神戸ポートピアホテルで行われた
「第68回日本臨床眼科学会」に参加してきました。
この学会のテーマはAcademismです。
Academism=学問研究において、純粋に真理を追究する態度。
臨床研究を行ってきた研究者の成果を発表する場に・・・
ということから、このテーマが選ばれました。
今回もテーマに沿った様々な講演があり、多くを学ぶことができました。
その中から、いくつかご紹介したいと思います。
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最新の黄斑疾患治療
糖尿病の合併症の中に、糖尿病黄斑浮腫があります。
糖尿病黄斑浮腫とは、黄斑部がむくむ病気です。
網膜の毛細血管から、血液成分が漏れ出すことで浮腫を生じます。
黄斑浮腫は、最初は小さいものですが、
黄斑の中心部まで浮腫が及ぶと、著しい視力障害が生じます。
これまでは、ステロイドによる療法が有効とされてきましたが、
白内障の進行や眼圧上昇の副作用も指摘されてきました。
そこで、登場したのが、抗VEGF療法です。
                                      
抗VEGF剤には、新生血管の成長を抑える効果があり、
これを硝子体に注射する治療です。
臨床試験において、レーザーを照射して新生血管の発生を防ぐ方法よりも、
視力の改善が認められています。
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未来の眼圧測定
緑内障の診断には、眼圧の測定が不可欠です。
眼圧計にはいくつか種類があります。
【非接触眼圧計】
器械にお顔を載せていただき、眼に向かって空気が発射される眼圧計です。
角膜のへこみ具合によって眼圧を測定します。
【ゴールドマン眼圧計】
細隙灯顕微鏡についている眼圧計です。
点眼した上で、医師が測定します。
角膜に色素をつけ、そこに眼圧計のチップを眼に当てて測定します。
現在の眼圧測定では、角膜を圧平することで評価しています。
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しかし、角膜の厚みによる影響を受けたり、時間や季節によっても異なったりと問題点もあります。
これらの問題を解決するために、
眼内レンズ付属型の眼圧測定装置が研究されています。
眼内レンズの支持部にセンサーを付属させたものです。
センサーの軽量化など、取り組むべき問題点もありますが、
  ・直接測定できること
  ・いつでもどこでも確認できること
  ・連続した測定が可能なこと
など、利点がたくさんあります。
この装置が現実になれば、ご自身で眼を撮影して、
画像解析により眼圧測定が可能になる…なんて日もくるかもしれません。
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その他、
  ・CALLISTO eye(白内障手術における手術支援システム装置)
  ・アレルギー性結膜炎治療の最新知見
  ・眼鏡処方におけるオーバースキア技術
  ・カラーコンタクトレンズを学ぶ
  ・適切なレセプトの作成法 など
についても学んできました。
院内に掲示していますので、ご覧ください。
なお、平成27年1月30日(金)~31日(土)
日本眼科手術学会への参加のため、
休診させていただきます。
ご迷惑をおかけしますが、よろしくお願い致します。illust2114_thumb.gif
次回は、白内障についてお話しようと思います。

日中は少し暑いくらいの季節になってきましたね。
皆様、健やかにお過ごしでしょうか。
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さて先日、お昼休みを利用して、
ファイザー(株)様の主催でマナー講習会を行いました。
メーカー様のご厚意により、ファイザー本社より
マナー講師の方ををお招きしての講習会となりました。
     マナー
受付応対の基本、病院で問い合わせの多い事例の紹介など、
とても勉強になるものばかりでした。
今回、講習会を主催して下さいましたファイザー(株)様に
お礼申し上げます。ありがとうございました。
院内で皆様に気持ちよく過ごしていただくために、
学んだことを、今後の業務に活かしていきたい思います。
       くまお辞儀

アルコン株式会社の方のご協力により、目薬の勉強会が行われました。
内容は花粉症と緑内障の目薬のお話でした。
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【花粉症の目薬ついて】
花粉の飛ぶ季節となり、目のかゆみなどのアレルギー症状に
お悩み方も多いのではないでしょうか?
抗アレルギーの目薬にはたくさんの種類がありますが、
目薬によって効果や使用感などは異なります。
今回はその違いについてのお話です。            
    
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初期療法として、花粉が飛び始める約2週間前から予防的に点眼することで
症状を軽くする効果がある
のがメディエーター遊離抑制作用をもつお薬です。
ヒスタミンなどのメディエーターを放出する肥満細胞を安定化させ症状を抑える働きがあります。
しかし、効果発現には比較的時間がかかると言われています。
パタノール、アレジオン、ザジテンといった目薬に含まれます。
一方、 ヒスタミンH1受容体拮抗作用をもつお薬は、
ヒスタミンH1受容体をブロックするので効果発現が速いのが特徴です。
パタノール、アレジオン、リボスチン、ザジテンといった目薬に含まれます。
使用感については、涙液に近いpHのものがしみにくい と言われています。
パタノールアレジオンは涙液に近い中性よりで刺激性が少ないですが、
ザジテンは酸性よりで刺激性があるため、しみる感じがあります。
       アレルギー
花粉症の治療は、目の状態にあわせてお薬を選択していきます。
症状が強い場合は、ステロイド剤などの炎症を抑える目薬を併用することもあります。
花粉症でお困りの方は、早めの対策・治療をおすすめします。
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【緑内障の目薬について】
アルコン株式会社から発売されている
トラバタンズ点眼液デュオトラバ配合点眼液のお話です。
トラバタンズ点眼液
眼の傷やドライアイの原因になる防腐剤ベンザルコニウム塩化物(BAC)を含まない
プロスタグランジン系の緑内障の目薬
です。
単剤でも眼圧を下げ続ける効果の高い目薬です。
デュオトラバ配合点眼液
トラバタンズと同様にBACを含まない目薬です。
トラボプロスト(商品名:トラバタンズ)とチモロールマレイン酸塩(商品名:チモプトール)の
2剤を配合した目薬
になります。
配合剤にすることで、使用する目薬の本数や点眼回数を減らすことができます。
          緑内障
緑内障の目薬もたくさんの種類があります。
目の状態にあったお薬を継続して使用することが大切です。
お薬について気になることがありましたらお気軽にご相談下さい。
今後も、定期的に院内で勉強会を行い、学んだことを業務に役立てていきたいと思います。
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緑内障の新薬『 アゾルガ 』登場
 
今年も早いもので、一年の締めくくりの時期になりました.
            image4575.gif クリスマスツリー
11月20日よりアルコン社から
緑内障の新薬『アゾルガ』が発売開始となりました。
先日、勉強会を開いてくださいましたので、報告しますね  
               
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【効能】

炭酸脱水酵素(CA)阻害剤であるブリンゾラミドと
β-遮断剤であるチモロールという異なる作用機序を有する2つの薬剤を
組み合わせた配合懸濁性点眼液です。
【使用方法】

1日2回の点眼
【注意事項】
懸濁性のため、点眼後に『霧視』が生じます。
 
対策として、点眼後しばらく目頭を軽く抑え、目を閉じておくと
症状が改善されるようです。

 
従来、2種類の点眼液を使用されていた方にとっては、
1本の点眼で同等の効果を得ることができるので、よかったのではないでしょうか。

また、目にしみにくい点眼液になっています。

作用機序などによって、選択する薬がそれぞれの患者様で異なりますが、
緑内障治療薬が増えたことで、選択肢も増え、
より良い医療ができるようになったと思います。
薬についてご不明な点などありましたら、
お気軽に声をかけて下さい。
お元気で新年をお迎えになりますように。
        ペコリ ゆきだるま

11月1日(金)~11月3日(日)にかけて、
パシフィコ横浜で行われた
第67回日本臨床眼科学会に参加してきました。
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この学会のテーマはTSUNAGUです。
テーマが作案された2011年は、皆さんの記憶に深く残る「絆」の
年であったことから、このテーマが選ばれました。
また、眼科学が臨床、研究の世界だけでなく、疾病の予防や克服に向けて
様々なアイデアとチャレンジ精神で更に発展していくための
願いもこめられています。
今回もテーマに沿った様々な講演があり、多くを学ぶことができました。
その中から、いくつかご紹介したいと思います。
                                    くま本
近視について
近視の進行は年々低年齢化していると言われています
ある小学校では、入学したての一年生の時はメガネ使用者0人でしたが、
6年後の小学校を卒業する時には約半数がメガネやコンタクトレンズの使用がある、
という調査結果が出ています
あまり早い段階で近視が進行してしまうと
強度近視になる可能性が高くなります。
強度近視は単に近視が進んでいる状態ではなく、
眼球が大きく引き伸ばされるために、深刻な視覚障害を
引き起こすことがあります。
また、白内障や黄斑部出血、網膜剥離といった、
高度の視覚障害や失明の原因となる合併症
引き起こす原因にもなっています。
子どものうちから近視を進行させないためには?
1時間テレビゲームをしたら30分は外の景色を見る、など、目を休ませてあげることが大切です
近くものばかり見ることが多いと、目のピントを合わせる働きをする水晶体と、
それを支える毛様体筋が緊張状態になり、水晶体は厚く膨らんだままの状態になります。
このような状態が続くと、調節機能の働きが弱くなってしまうのです
また、当院では視力回復トレーニング器を設置しております。
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検査器の中の美しい風景を5分眺めるだけで、
遠くの風景を長時間眺めているのと同じだけの効果があります。
もし、お子様が学校の視力検査で視力低下を指摘されてもすぐにメガネは作らず、
一度眼科を受診することをおススメします
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機能性アイウェアについて
これまで、メガネの役割=「視力矯正」
というのが長年の常識でしたが、最近では
機能性アイウェアというものが急速に浸透しつつあります。
どんなものかというと、例えば
 ブルーライトから目を守るメガネ
 ドライアイ用の保湿を保つメガネ
 紫外線カットメガネ
 防塵グラス
など、用途に応じた様々な機能を備えたメガネのことです。
この中から、ブルーライトカットのメガネについて
お話したいと思います。
ブルーライトとは、パソコンやスマートフォンなど、LEDディスプレイから
発せられる青色光のことです。
可視光線の中で最もエネルギーが高く、網膜にまで到達してしまうことにより、
体内時計を狂わせたり、眼に与える影響が懸念されています

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目への影響は…?
目の疲れや、かすみ、痛みといった、ドライアイからくる症状や、
網膜へのダメージなどがあげられます。
目と画面が近づくほど、目に入るブルーライトの量も増えるので
注意しましょう。
全身への影響は…?
体内時計が狂うことで、睡眠障害を引き起こす場合があります。
脳が覚醒させられ眠れなくなるのです。
また、精神状態はイライラしたり、なんと癌の発症率にも関わってくるのです。
乳癌においては、1.7倍~2.7倍になります。
しかし!ブルーライトは決して悪者ではありません
昼間は必要なもので、毎朝ブルーライトを浴びることは、
体内時計をリセットし、脳と体を活性化させる上でとても大切なことです。
つまり、主に夜間、目に入るブルーライトの量を減らすよう
気を付ければいいのです。
例えば
コンピューターを使うのは、就寝2時間前までにする。
10時以降はコンピューターを見ない。
パソコンを使うときは、ブルーライトカットのメガネをかける。
照明を黄色や橙色に切り替える。
というふうに、生活の中で、ブルーライトと上手に付き合っていきましょう
                    パソコン
この他にも勉強してきたことを、院内に掲示しています。
適切なレセプトの作成法
小児診療のコツ
検査機械「ERG」の正しい使用方法
心因性視力障害について
近視について
目の油を出す分泌腺、「マイボーム腺」機能不全について
ご来院の際は、是非お手に取ってご覧下さい。
最後に、お休みの間皆様にはご不便をおかけしました。
学会で学んできたことを、今後の業務に
活かしていきたいと思います。
      おじぎ

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