多焦点眼内レンズについてお話ししましょう。
眼内レンズには大きく分けて、2種類あります。
単焦点レンズと多焦点レンズです。
単焦点レンズは、1つの距離に焦点を合わせたレンズです。
その為、近方に焦点を合わせた場合、遠方用の眼鏡が必要になります。
反対に、遠方に焦点を合わせると、近方用の眼鏡が必要になります。
もう一つの多焦点レンズとは、簡単に言うと、
遠近両用眼鏡に似た働きをもつレンズのことです。
手術後の眼鏡の必要性が大幅に軽減します。
当院では、
アルコン社の『レストア』とAMO社の『リズーム』を
取り扱っています。
それぞれに特徴があるので、ご紹介しましょう。
レストアとリズームはどちらも多焦点眼内レンズですが、
その見え方の原理は異なっています。
レストアは回折型といわれ、
光を2つに振り分ける回折現象を利用して
光が焦点を結ぶ点を、近くと遠くの2つに振り分けています。
30cmぐらいの近い点と、5m以上の遠くの点の2つに
焦点がくっきりと合います。
このため書類を見たりする近方視が、
とりわけよく見えるとされています。
また瞳孔の大きさにあまり左右されないので、
高齢になっても遠近がよく見えます。
(一般に年齢が高くなると、瞳孔の大きさが小さくなります)
これに対してリズームは屈折型といわれ、
レンズの中心から外に向かって
遠く、近く、遠く、近く、遠くの5つのゾーンに
分かれています。
屈折型の特徴は光を遠近に振り分けないので、
遠くがくっきりと見えること、中間距離が見やすいこと
が挙げられます。
しかし、近くの見え方は瞳孔の大きさに左右され、
瞳孔があまり小さいと、近く用のゾーンが瞳孔で隠れてしまうために、
瞳孔の小さな高齢者では近くがやや見にくいと言われています。
白内障手術する際は、仕事や趣味のこと、
一日の生活においてどこを見ることが一番多いか等、
相談した上で、目の状態や生活に適した
眼内レンズを選択する必要があります。
多焦点眼内レンズは、まだ、保険適応でないため、自由診療になります。
高額なものになりますが、その価値は十分にあると思います。
全ての患者様に適応となるレンズではありませんが、
白内障手術を考えられる際には、検討されてみてはいかがでしょうか。
毎日暑い日が続きますが、
皆様お体は崩されてないですか?
今回は紫外線と目について
お話したいと思います。
紫外線は3月から4月頃強くなり、
8月にピークとなります。
紫外線という言葉はなじみ深いものですが、
その紫外線が目にも悪い影響を与えることは、
あまり知られていません。
でも紫外線は目に大きな影響を与えています。
紫外線が原因とされる目の病気には次のようなものがあります。
白内障
白内障は、目のピント合わせ用のレンズである
水晶体が不透明化し、視力の低下する疾患です。
老化が主な原因とされていますが、近年、
紫外線の影響も懸念されるようになりました。
翼状片
これは結膜(白目)の組織が、角膜(黒目)に
三角形に伸びてくる疾患です。乱視や視力低下を
引き起こし、場合によっては手術で除去しなければ
ならなくなります。紫外線照射量の多い地域に
住んでいる人に多くみられます。
ゆきめ(光誘発性角膜炎)
これはスキー場などで、雪に反射した強い紫外線が
目にさらされることにより、目の表面の細胞が
壊死状態になる疾患です。強い痛みで目が
開けられなくなります。
目を紫外線から守るには・・・
紫外線の強い日は、つばの広い帽子やメガネ・
日傘で目を守ることが大切です。
サングラスを選ぶポイント
紫外線をカットすることとサングラスの色は
関係ありません。色を濃くすると可視光線(目に見える光)は
カットできますが、紫外線カットにはつながりません。
紫外線を遮断する加工がされているものを選びましょう。
サングラスの色については、濃い色のサングラスは瞳孔が開く為
紫外線を多く目の中に取り入れる可能性もあります。
眩しくない程度の色を選びましょう。
遮光レンズといって目に害となる光をカットするように
工夫されたレンズもあります。
紫外線の量は春先でもかなり多いので、暑くないからといって
油断しないでください。また、曇りの日でも晴れの日の6割の
紫外線があります。雨の時は2割くらいになりますのであまり
気にしなくていいでしょう。
緑黄色野菜やビタミン・ミネラルなどをバランスよくとり、
体の中からもケアしていきましょうね。
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